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梁と設備と天井裏と

鉄筋コンクリート造(RC造)では、柱や梁が構造体になり、スラブもやはり構造体として鉄筋コンクリートで構成されることになります。
スラブにかかる荷重は梁に伝達され、その荷重は柱に伝達されることになる為、梁というのは構造上非常に重要な役割を担うことになってきます。

構造体としての梁は、梁の巾や高さ(梁成と呼びます)が大きければ大きいほど、建物にかかる荷重に対して強くなっていきます。
もちろん梁巾と梁成の比率も重要になってきて、どちらかと言うと梁の高さ方向の寸法(=梁成)が大きい方が構造体としては有効に作用します。

そうした理由から、建物を構造体を構成する梁に関しては、特に柱と柱の間に配置される大梁である程度梁成が大きくなってしまう傾向にあります。
もちろん建物の規模というか梁がかかるスパンによっても違いは出てくるものの、大梁の梁成は600~1000程度まで大きくなってくる場合が多いです。

ここまでは建物の構造として割と当たり前の話になっていると思いますが、もちろん建物というのは構造体だけで構成される訳ではないので、別の要素についても検討していく必要があります。
もう少し具体的に言うと、構造体である梁の高さにによって大きな影響を受けるのが、通常は天井裏に配置されることになる設備関連の要素になってきます。

構造体として梁成が大きくなってくると、どうしても天井裏のスペースが狭くなってしまうことになって、それが設備に影響を与える事になる。
こうした状況を断面図で表現してみると下図のようになって、天井裏に梁が隠れていることがこの図面からは読み取れると思います。

天井裏と梁の関係

建物を利用する人が活動する範囲と、人の目に触れない天井裏と呼ばれる範囲がある訳ですが、出来るだけ広くとりたいのはやはり人が活動する範囲という事になります。
階高はある程度決まってくる中で、人が活動する範囲を広くとりたいという事になると、残った部分である天井裏がどうしても小さくなりがちなんです。

それならば階高を高くすれば良いのでは、という意見もありますが…
建物を設計する際の条件として「建物の最高高さ」というものがあります。
どうも「高」という文字がダブっていて違和感がある言葉ですが、建築関連の言葉として一般的に利用される言葉なので仕方がありません。

建物の最高高さは、敷地の区分とか敷地と道路との関係などによって決まってくるもので、そうした条件によって建物の高さは制限される事になるんです。
もう少し単純な表現をすると、自由に建物の高さを決めて良い訳ではない、という事になります。

建物の高さに制約がある中で、建物として色々な部屋を盛り込みたいと思えば、出来る限りフロア数を増やしたくなるのは当然のことでしょう。
同じ高さの建物であっても、例えば6階建ての建物よりも7階建ての建物にした方が結果的に床の面積が増えることになり、部屋をたくさん用意することが出来ますから。

こうした考え方があるので、どうしても天井裏のスペースに余裕がある建物というのは設計することが出来ないものなんです。
ただ、自分が利用する建物を設計してもらうことを考えた時には、やはり見えないところは最小限にして欲しいと思うはずです。

そう言った意味では、天井裏スペースが狭い建物というのは、施主が望む建物という事が言えて、その方向性を設計者としても守っていく事になる訳です。
「この建物は天井裏のスペースを第一に考えました」とか設計者から言われても、施主としては「なぜですか?」となってしまいます。

建物を利用する事を自分の目線で考えると、やはり使用するスペースを広く取った方が良いのは間違いありませんよね。

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