前回はLGSの上に張られることが多い材料である「石膏ボード」の特徴について、悪い方向の特徴を含めて色々と考えてみました。
コストや施工性などを考えるとはやり石膏ボードは便利だという事になるのですが、これは確かに事実であると私も思っています。
このまま引き続き石膏ボードについての話を進めていきますが、今回は石膏ボードの基本的な大きさなどについての話を進めていくことにします。
石膏ボードの仕様はかなりたくさんあり、それぞれの仕様を覚えておくのは結構大変、という話がまずはひとつあります。
もちろんカタログがあるので該当する部分を随時読んでいくことが出来れば、すべての石膏ボード仕様を暗記しておく必要はありません。
商品が新しくなっている事もあるので、石膏ノードの性能を覚えておくだけではなく、最新情報によって色々と自分の知識を更新していくことが重要になってきます。
とは言っても石膏ボードの厚みくらいは覚えておいても良いはずなので、まずは石膏ボードの厚みにはどのような区分があるのかを考えてみる事にしましょう。
石膏ボードの厚みとしては以下のような区分があって選択肢は色々ですが、12.5mm厚の石膏ボードが最も一般的な厚みだと言えるでしょう。
・厚さ9.5mm
・厚さ12.5mm
・厚さ15mm
・厚さ21mm
当然石膏ボードが厚くなっていく程スペックとしては高くなっていくことになりますが、その分重量が増えるので施工性は若干悪くなり、もちろんコストも高くなってきます。
もちろん21mmの石膏ボードが必要になる壁の仕様もあるので、価格が高いとか重いからなどの理由で21mmは採用しないなどの話は出来ません。
石膏ボードの厚みについてはこんなところで、壁仕様によって厚みの選定は適切に行う必要がある訳ですが、次は石膏ボードの巾と高さについてです。
石膏ボードのメリットとして「現場での加工が容易」という点が挙げられます。
こうした自由度の高さがあるからこそ、様々な大きさの壁がある中でも、現場で割とスムーズに施工を進めることが出来るんです。
とは言っても当然石膏ボードにはベースとなる大きさがあって、特に問題がなければそのサイズのまま石膏ボードを張っていくことになります。
この標準サイズは以下のような数値になっています。
・3×6版 910mm × 1820mm
・3×8版 910mm × 2420mm
・3×9版 910mm × 2730mm
・4×8版 1220mm × 2420mm
・メートル版 1000mm × 2000mm
上記のサイズが最も一般的な石膏ボードである12.5mmの規格サイズになっていて、9.5mmや15mmの厚みでも大抵の場合は上記のサイズがあります。
石膏ボードには上記のようにいくつかのサイズがありますが、最も使われるのが3×6版と呼ばれる910mm×1820mmサイズになります。
この「3×6版」は「さぶろくばん」と呼ばれ、一尺が約303mmであるところから来ていて、三尺×六尺という意味になっています。
持ち運びや重量などの施工性を考えると、あまり大きなサイズを使うのは効率が悪いので、最も手頃なサイズが使われることが多い、という感じです。
また、石膏ボードは厚くなっていく程面積あたりの重量は重くなっていくので、厚みが21mmの石膏ボードは少しサイズが小さくなっています。
・2×6版 606mm × 1820mm
・2×8版 606mm × 2420mm
・2×9版 606mm × 2730mm
石膏ボードのサイズについての話はこのくらいにしておき、次回は石膏ボード同士の継ぎ目について少し考えてみることにします。