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製作図とはどんな図面なのか

前回までの説明では施工図について取り上げて、施工図が施工者にとっても設計者にとっても非常に重要な図面であるという話をしてきました。
施工図は実際の施工を進める為の指針となる図面になるので、施工図の完成度によって施工がどれだけスムーズに進むかが決まってしまいます。

だからこそ施工図の精度を出来るだけ高めていき、なおかつ施工を開始する前にきちんとまとめておく事が重要になってきます。
そうした重要な存在である施工図ではありますが、設計図をベースにして作図される施工図であっても、残念ながら全ての要素を表現しきれる訳ではありません。

施工図で表現されるのは、例えば平面図であれば以下のような情報になります。

・全体的なプランと室名

・壁や建具がどの位置に配置されるか

・壁の種類や仕様、厚さなどの寸法情報

・天井高や建具の高さ関係の情報

これらの情報をもとに施工者は工事を進めていくことになりますから、施工図に記載されている情報は非常に重要なものになってきます。
では、こうした施工図の情報では表現しきれないのはどのような情報なのか、という話ですが…

例えば建具を例に取ってみると、施工図では建具の位置関係情報が記載されていますが、建具を具体的にどう造るのかという情報は記載されません。
これは当たり前の話で、施工図の平面図ではせいぜい縮尺1/50程度で表現するものですから、建具の細かい情報を全て盛り込んだとしても全然見えないんです。

建物全体を考えると施工図は結構細かい部分まで表現しているな、という感じになるのですが、建具にフォーカスして考えると全然表現しきれていない事になります。
もちろん全ての情報を1枚の図面に盛り込むことは出来ませんから、施工図は施工図でその役割をきちんと果たしている訳です。

ただし実際に施工を進めていく中では、施工図だけではちょっと足りない部分がある、という事になり、そこで今回取り上げる製作図が出てくる事になります。
製作図についての具体的な説明をする前に、実際の工事がどのような流れで進むのかをここでは考えてみる事にしましょう。

基本的に建具などの複雑な機構をもつ製品については、製品を工場で製作して、出来上がった製品を現場で取り付けるというような流れで施工を進めていきます。
このやり方を採用するメリットとしては以下のような点が挙げられます。

・工場で製作する方が製品の品質が良い

・出来上がったものを取り付けるだけなので手間が少なくて済む

・細かい製品は現場で造ることが出来ない

このような理由によって、様々な製品を工場で製作して、出来上がった製品を現場で取り付けるというような進め方をする事になります。

工場

そもそもの話として、建具のような複雑な機構をもった製品を工場ではなく現場で製作するのは技術的にかなり難しい、という現実もある訳です。
例えば通称SDと呼ばれる鋼製ドアなどの場合は、通常1.6mmの鉄板を曲げて建具の枠を構成していく為に、鉄板を折り曲げる専門の機械が必要です。

しかしそのような機械を現場に搬入するのは大変でスペースも取るので、わざわざ現場でそのような作業をするメリットは全然ありません。
そうして効率を突き詰めて考えていくと、工場で製作した製品を現場で取り付ける、という流れを基本にした方が良いかな、という結論になるかと思います。

工場で製品を製作する為には施工図だけでは不足ですから、施工図とは別に製品を納品する協力業者が作成する図面が必要になります。
施工図は縮尺1/50程度の図面になりますが、それでは細かい部分が表現出来ませんので、縮尺1/2くらいの拡大図を作図して、色々な納りを検討していくという流れになる訳です。

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