施工精度を調整出来る場所を設ける
前回は廻り縁の実際の納まりを紹介して、廻り縁には当然厚みがあるので、実際は図面のように石膏ボードと岩綿吸音板がぴったり付く訳ではない、という話をしました。 ただし、そうした実際の関係性を検討図で細かく表現した方が良いかというと、かかる手間と時間、そしてその効果などを考えるとそうでもない、という話もありました。 このような表現をするのは結構手間と時間がかかります。 ちょっと斜めな感じのルーズな表現は […]
前回は廻り縁の実際の納まりを紹介して、廻り縁には当然厚みがあるので、実際は図面のように石膏ボードと岩綿吸音板がぴったり付く訳ではない、という話をしました。 ただし、そうした実際の関係性を検討図で細かく表現した方が良いかというと、かかる手間と時間、そしてその効果などを考えるとそうでもない、という話もありました。 このような表現をするのは結構手間と時間がかかります。 ちょっと斜めな感じのルーズな表現は […]
前回は天井を固定する為に必要な吊りボルトの配置という話で、天井インサートを配置する際の必要ピッチについての話を取り上げました。 ただ、900mmピッチかつ壁から150mm以内という条件を満たして配置した場合でも、以下のような関係になっていると吊りボルトを下ろすことが出来ません。 ・梁が邪魔で天井インサートが入らない ・鋼製型枠のリブがあって入らない ・天井インサートを入れても下にダクトなどがあって […]
外壁のタイル割付けを検討する際には、何を優先させるかの判断が必要で、主に下記の方針からどちらを優先するかを考えていきます。 ・現状の壁下地にあわせてタイルを切る ・タイル割付けに合わせて壁下地位置を調整する 前回はこうした方針の中で、現状の壁下地位置にあわせて一部タイルをカットして納めるやり方について具体的な説明をしていきました。 サイズが決まっているという特徴を持っているタイルを一部カットする訳 […]
外壁タイル割りの一例として、前回は45二丁掛け(よんごにちょうがけ)タイルの割付けについて、具体的な寸法を例に出して考えてみました。 タイルは商品のサイズがあらかじめ決まっているという特徴があって、それを綺麗に並べていく方が見映えが良い、という考えをベースにして今回のような検討をしていきます。 前回は900mm×900mmの柱なので仕上面としては15mm+900mm+15mmなので930mm×93 […]
床仕上材の納まりを検討していく中で、床仕上材の厚みがある程度ある場合には、施工必要寸法が大きくなるので床コンクリート天端レベルを下げておく必要があります。 床コンクリート天端レベルを下げると言うことはつまり、鉄骨梁や鉄筋コンクリート梁のレベルもそれに合わせて下げていく必要がある、ということを意味します。 そうした納まりの検討結果は、場合によっては構造図に記載されている梁天端レベルなどの内容と異なっ […]
少し前の話では、鉄骨柱のジョイント(接合部)で、特にコラム柱になっている部分を溶接によって接合していく事になります、という話を取り上げました。 鉄骨柱を露出させる場合には、このジョイントの処理が意匠的なマイナスになってしまうのですが、これは構造的に必要な処理なので仕方がありません。 意匠の計画によって構造体の位置を決めるという考え方は基本になりますが、もちろん構造体として譲ることが出来ない部分もあ […]
設計者と施工者の考え方は少しずつ違っている為、建物の中でデザインを重視するのか施工しやすさを重視するのかの方針が微妙に違ってくるもの。 そのあたりの話を前回までで色々と繰り返してきました。 もちろんこうした話は私の経験を元にして書いているものですから、もしかしたらお互いの立場を尊重するような設計者や施工者も存在するかも知れません。 しかしそれぞれに課された業務を果たすことを考えると、なかなかそうし […]
建物を造っていく為の工程的な話もそうですが、それぞれの工事が絡むところの調整をしていくのもゼネコンの役割になる、という話は以前も取り上げました。 そういった意味では、それぞれの工事を発注したら終わりになる訳ではなくて、それからが大変と言ってもおかしくないくらいの仕事量が施工者側にはあります。 建物の施工を一式請け負って、その工事をそれぞれのプロに頼んで「後はよろしくやっておいてね」と言う感じだと非 […]
建物を施工する段階になると、施工者は設計図を基本方針としながらも、自分たちが施工を円滑に進められるように施工図を作図していきます。 実際に施工する際に使われる図面はあくまでも施工図になるので、設計者は施工が始まる前にその施工図をチェックして、これでOKという判断をする必要があります。 これを施工図の承認と呼びます。 承認されない図面で施工を進める訳にはいきませんから、工事のスケジュールを確認しつつ […]