意匠設計者と施工者の立場
前回は上階の梁と天井との関係を調べていき、最終的にどの程度梁下に寸法があれば天井としては納まるのか、というあたりを考えてみました。 鉄筋コンクリート梁の場合は100mm程度、出来れば120mm程度、鉄骨梁の場合は150mm程度の寸法があれば、天井下地を含めて納まることになります。 これらの寸法は「クリアランス」と呼ばれる考え方も含めた寸法になっていて、余分な寸法に見えるかも知れませんが、必要な寸法 […]
前回は上階の梁と天井との関係を調べていき、最終的にどの程度梁下に寸法があれば天井としては納まるのか、というあたりを考えてみました。 鉄筋コンクリート梁の場合は100mm程度、出来れば120mm程度、鉄骨梁の場合は150mm程度の寸法があれば、天井下地を含めて納まることになります。 これらの寸法は「クリアランス」と呼ばれる考え方も含めた寸法になっていて、余分な寸法に見えるかも知れませんが、必要な寸法 […]
前回は押出成形セメント板(ECP)の納まりとして、特に外壁にECPを採用した場合の具体的な納まりについて考えてみました。 当たり前の話ではありますが、ECPを縦張りにする場合と横張りにする場合とで、納まりの考え方は結構違ってくることになります。 そうした状況を踏まえて鉄骨部材の対応や床コンクリートの止まり位置を決めていく、という検討や調整を施工者としては早めに進めていきたいと考える訳です。 ちょっ […]
床仕上の具体的な納り例として、前回は床に石を張りたい場合の断面図を作図してみて、床と同時に梁を下げておく必要性について考えてみました。 鉄骨や鉄筋コンクリートなどの構造体を造っていく際には、構造図に記載されている内容を遵守することは当然として、仕上との関係も充分に検討する必要があります。 いくら構造図通りの梁レベルにしても、仕上の納まりを考えていくとそれでは納まらない、という場合が時にはあるんです […]
設計図は建物の指針となる情報ではあるけれど、具体的な寸法などを細かく記入する訳ではない為、具体的な施工の為の図面を作図する必要がある。 その図面を施工図と呼び、設計図をベースの情報として施工者が作図する事になる、というあたりの話を前回は取り上げました。 一口に「施工図」と言ってもその種類は多岐に渡るので、それぞれのついての細かい説明が必要になってくるとは思いますが… そうした細かい話はいずれ取り上 […]
設計者と施工者の考え方は少しずつ違っている為、建物の中でデザインを重視するのか施工しやすさを重視するのかの方針が微妙に違ってくるもの。 そのあたりの話を前回までで色々と繰り返してきました。 もちろんこうした話は私の経験を元にして書いているものですから、もしかしたらお互いの立場を尊重するような設計者や施工者も存在するかも知れません。 しかしそれぞれに課された業務を果たすことを考えると、なかなかそうし […]
設計者と施工者とで重視する項目が違っている為、建物を造っていく中で納まりの考え方が違ってしまう場合がある、という話を前回は取り上げました。 そうした意見の相違があるのは当たり前の事で、それぞれが担当している役割を果たす為には意見がぶつかるのも自然な事で…という話もしました。 このあたりの調整が建物にとっては非常に重要な要素になってきます。 設計者と施工者がお互いの立場を主張して戦うのではなく、お互 […]
■施工者が優先する項目 設計図をベースにして施工を進める際には、基本方針はお互いの共通認識としてありながらも、設計者と施工者との打合せによって細かい部分を色々と調整していくことになります。 こうした話は今まで色々と書いてきた通りで、設計図に建物の全ての部位が表現されている訳ではなくて、少し曖昧な表現もあったりします。 しかし施工者側としても、表現が不足している場合はある程度自分たちの要望に添って施 […]
設計図をベースにして施工を進める際には、基本方針はお互いの共通認識としてありながらも、設計者と施工者との打合せによって細かい部分を色々と調整していくことになります。 こうした話は今まで色々と書いてきた通りで、設計図に建物の全ての部位が表現されている訳ではなくて、少し曖昧な表現もあったりします。 しかし施工者側としても、表現が不足している場合はある程度自分たちの要望に添って施工図を描いてみたりする訳 […]
前回は設計者と施工者との関係性について考えてみました。 納まりや方針などについて様々な判断を下す役割を設計者が担っている以上、施工者と設計者の立場というのはなかなか対等にはなりにくいものがあります。 だからと言って設計者が設計図に表現していない内容について、自由に色々と変更が出来るという訳ではありませんが… それでもある程度の変更を「変更指示書」によってかけていく事になるので、主導権はどうしても設 […]