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可動防煙垂壁の考え方と納まり

前回は建物に求められる安全性という性能を満たす為に設置する、防煙垂壁の考え方や具体的な納まりについて考えてみました。
火災時に最も危険なのは炎ではなく煙だという話ですから、そうした危険な煙に対応していく為の防煙垂壁の設置は慎重に検討を進めていきましょう。

前回はそうした防煙垂壁の種類のひとつであるガラスの固定垂壁を紹介しました。
透明なガラスとスリムなエッジから、あまり目立たないという大きなメリットを持つガラス防煙垂壁は、納まりとしても非常にシンプルになるのでよく採用されることになります。

ただ、いくらガラスが透明で目立ちにくいとは言っても、やはり全く見えない訳ではありませんので、場所によってはガラスの存在が気になる場合も出てきます。

ガラスであっても見せたくないというような場所も中にはあるかも知れません。
そうした場所でも防煙垂壁は必要になってきますので、その場合には固定式の防煙垂壁ではなく、可動式の防煙垂壁を採用する事になります。

可動式の防煙垂壁とは、読んだままになりますが、通常時は天井内もしくは天井面に隠れていて、火災が発生した際に下りてきて防煙垂壁の機能を果たすという製品です。
火災の信号を受信して可動する必要があるので、建築工事だけではなく電気設備との絡みも必要になってきますが、見た目はガラスよりもスッキリと仕上がります。

可動防煙垂壁にも2通りの考え方があります。
ひとつはシート状になっている防煙シートを天井裏に巻き取って納めておき、火災時にそのシートを下ろしていく製品です。
この製品は天井面に見えてくるものが最も少なくなるというメリットがありますが、ある程度天井裏にスペースが必要になってきます。

シート式可動防煙垂壁

もうひとつが天井面と同じレベルに板状の壁を収納しておき、火災時にはそれがバタンと下りてくることによって防煙区画を形成するという製品です。
この納まりを採用すると、天井裏のスペースはそれほど必要なくなりますが、天井面に少し可動する部分の隙間などが見えてきます。

パネル式可動防煙垂壁

見た目を重視するのなら、天井内にシートを巻き取るタイプの方がスッキリと見えてくるのでお勧めになるのですが、設置には少しだけ条件があります。
まずはシートを格納する為に天井裏スペースがある程度必要だという事と、もうひとつが防煙垂壁の巾をある程度確保するという事。

天井裏に巻き取られた防煙シートは自重で下りてくる機構になっているので、シート先端にある程度の重量がないとうまく下りてこないという問題があります。
また、防煙シートが下りてくる際には両側のガイドも同時に下りてくるのですが、ガイドは天井面に格納されることになります。

シート式可動防煙垂壁のイメージ

イメージは上図の通りになりますが、ガイドの巾=防煙垂壁の高さという事になるので、少なくともガイドが納まる分の防煙垂壁巾が必要になります。
そうした点を考慮すると結局は1500mm程度の巾がシートタイプの可動防煙垂壁には必要になってくる、という感じです。

可動防煙垂壁がどのようなものなのか、という説明が長引いてしまいましたが、具体的な納まりとしてはこんな感じになります。
まずはシートを巻き取るタイプ。

シート式可動防煙垂壁の納まり

これは天井裏にある程度のスペースが必要になる分だけ、天井面に出てくるものとしては少なくて済みますが、天井点検口は必要になります。
次に天井面にパネルを設けるタイプ。

パネル式可動防煙垂壁の納まり

こちらは天井面と同レベルに取り付けた板を回転させて下ろすので、天井裏のスペースはそれ程必要としないというメリットがあります。

ただ、パネル部分には照明器具などの設備要素を取り付けることが出来ないので、防煙垂壁を避けて設備機器を配置していく事になります。
こちらも結局は開閉を制御する仕組みが天井裏にあるので、それをメンテナンスする為に天井点検口が必要になってきます。

また、こちらのタイプの場合はパネルが下りた際に受けが必要になるので、壁に少し受け金物を取り付けておく必要もあります。
見映えとしてはシートを巻き取るタイプの方がスッキリと見えるのは、こうした受けが見えてくるというあたりにも理由があるんです。

そもそもあまり目立たせたくないという目的で可動防煙垂壁を採用する訳ですから、こうして少し目立ってしまう納まりになるのはあまり歓迎出来ないかも知れません。
この納まりになるのであれば、ガラス固定垂壁の方が良いかも、というような判断もあるはずなので、天井裏スペースなどの納まり確認は事前にやっておく必要があります。

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