前回は天井に取り付ける必要がある設備関連の器具について、具体的にどのような器具があるのかを含め、簡単にではありますが話をしてみました。
・照明器具
・誘導灯
・スピーカー
・煙感知器
・防犯カメラ
・センサー
・空調吹出口
・スプリンクラーヘッド
・排煙口
上記のような器具が取付く事になるので、それぞれが適切な位置に配置されていて、なおかつ見た目も悪くないという位置関係に調整していく必要があります。
照明器具や空調吹出し口など、建物の性能を確保する為に必要不可欠な器具ばかりなので、配置しないでOKという訳にはいきません。
それぞれの位置関係を調整していくにあたっては、工事の請け負い的な部分で少しやりにくさが出てくるはずなので、そのあたりも意識しておいた方が良いかも知れません。
照明器具は電気設備、空調吹出し口は空調設備、スプリンクラーヘッドは衛生工事、という感じで工事の分担は分けられることになるのが一般的です。
天井や壁は建築工事という事でゼネコンが検討を進める事になる流れになるので、要するに違う企業がそれぞれを担当することになる訳です。
これだけでも調整に手間がかかりそうな雰囲気が伝わるのではないでしょうか。
それぞれが個別に検討を進めたとしたら、まずは天井目地に合わせて器具が配置されず、それぞれの器具も重なり合って納まらない状態になることが目に見えています。
もちろんプロがやる仕事ですからそんなに情けない状態で終わるはずはないのですが、何も調整をかけないとそうなってしまう傾向にあります。
その状態でOKのはずはないので、それぞれゼネコンとサブコンが情報を持ち寄って、まずは性能を満たしつつ、なおかつ見た目の良い配置になるように調整していく事になります。
天井の目地に合わせて必要な器具が配置されていて、器具同士もバランスよく配置されていて、なおかつそれらの器具がきちんと通って配置されている。
こうした理想的な状態になるように色々な調整をしていく事になりますが、これは見た目と性能を満たしていく為の重要な調整項目だと言えます。
そうした検討を進めるにあたっては、設備関連ではなく建築工事でも天井に取り付けが必要な器具があるので、それらの配置との調整もやっていく事になります。。
建築で必要な器具も配置しておかないと、当然位置の調整も出来ない事になりますので、今回はそのあたりの話を考えてみることにしましょう。
設備器具ではなく、建築工事で天井に何らかの器具が取り付けられる状況というのは、実際に考えてみるとそれほどたくさんのパターンがある訳ではありません。
しかし当然、わざわざ建築工事で取り付けるものですから、必要不可欠なものばかりになるので、漏れがないようにしっかりと配置していく事が求められます。
建築で天井に取り付けが必要になる器具について具体的に挙げていくと、以下のような器具が場所によっては必要になってきます。
・シャッター
・シャッター用点検口
・自動ドアセンサー
・自動ドア用点検口
・防煙垂壁(固定・可動)
・可動防煙垂壁用点検口
あまり種類としてはありませんが、上記のようなものが建築工事で天井に取り付けられます。。
建築として天井裏に入る器具があって、それをメンテナンスする為に点検口もセットで必要になってくる、というような考え方で、点検口は各所に取り付ける事になるはずです。
建築工事という括りで話をすると、天井面には他にもカーテンBOXや間接照明BOXなどが取り付けられる場合も多いと思います。
しかしカーテンBOXも間接照明BOXも、厳密に言うと天井に取り付けられる器具という感じではないので、ちょっと別の区分としては改めて取り上げることにします。
次回からは建築工事として天井の取り付けられる器具について、それぞれ少し詳しく説明をしていこうと思います。