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石の仕上代と施工精度の考え方

壁仕上材として石を採用する場合、石の厚みは最低でも30mm程度とし、壁下地からの仕上代は100mm~120mm程度は必要、という話を前回まででしてきました。
他の仕上材がどのような納まりになっているかを知ってくると、石の仕上代は結構大きめになっているということが分かってくると思います。

今回は引き続き壁石の納まりについての話という事で、この100mm~120mmという仕上代が本当に必要なものなのか、というあたりを考えてみることにします。
まずは前回までの話で紹介した、壁石の一般的な納まりをもう一度おさらいしておきます。

壁仕上材としての石納まりでは、壁下地から一度C型鋼を流しておき、そこからプレートを出して引き金物を固定するという二段階の納まりを紹介しました。

壁を石とした場合の一般的な納まり

ここで少しだけ疑問点を。

上図のような納まりを見て「なぜわざわざプレートを使うのか」とか「なぜC型鋼に直接引き金物を付けないのか」と思った方もいるのではないでしょうか。
もしかしたら、図面としてはこんな感じの関係でも充分に納まるのではないか、という意見があってもおかしくはありません。

金物を減らした検討図

もちろんこうして納めることが出来るのであれば、金物の数量が少なくなってコスト的にも有利になって、仕上代も少なくなるので良いことだらけです。
しかし実際にこうした納まりを選択する施工者はそれ程多くはないはずで、やはり以前紹介したようなC型鋼にプレートと引き金物を取り付ける「二段階」の納まりがメインになってきます。

わざわざ手間と下地材を増やしてまでしてこうした納まりにするのは、最終的な壁仕上面をキッチリと垂直にして、なおかつ予定している位置に合わせる為。
これは結構当たり前の話になってきますが、壁というのは基本的に垂直に見えるように立てていく必要があって、その垂直を守る為にこのような納まりにするんです。

例えば鉄筋コンクリート壁下地であれば、打設したコンクリートに対してC型鋼を固定していくことになりますが、コンクリートの面はそれ程精度が良くないものです。
その状態でC型鋼を取り付けたとしても、下地の面が揃っていないので当然のことですが、なかなか精度良く取り付けることは難しいです。

そんなC型鋼に石を直接取り付けてしまうと、最終的な壁仕上げ面としての石は、かなり凸凹した状態に仕上がってしまうことになります。
せっかく石を壁仕上材として採用したのに綺麗に見えないのはちょっと勿体ないというか、石を選択した意味がなくなってしまいます。

そういう残念な状態にならないように、という事で下地の納まりを調整して、下地面の精度が悪い場合でも最終的な石の面は綺麗に通るようにしているんです。
具体的にどうするかというと、壁下地に取り付けたC型鋼に対してプレートを取り付けて、そこから引き金物を固定する部分で調整をしていくという納め方をしていきます。

施工精度の調整

上図のように、コンクリート壁の精度がいまひとつである場合でも、引き金物を固定する際にはきちんと出入りを調整して取り付けることが出来るように、調整する部分を作っている訳です。
こうしておけば、ある程度C型鋼の位置がずれていたとしても、少し固定する位置を調整することによって、石仕上面は変わらないという事が可能になります。

こうした出入り調整の考え方がないと、コンクリート工事をする際に、コンクリートの施工精度にものすごく気を遣って平滑に仕上げていく必要が出てきます。
しかし躯体工事の際にそこまでの精度で施工をするという話は、図面上では出来るとは思いますが実際にはかなり難しいものがあるんです。

そうした現実があるので、後でしっかりと調整が出来る様な納まりにしておく、という事で、C型鋼にプレートと引き金物を取り付けておく納まりを選定することになる訳です。

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