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ALCの基本納まり

ちょっとALCについての説明が長くなりつつあります…
外壁としてのALCについては説明したいことが結構たくさんありますので、少し長くなっていますが最後までどうかお付き合いください。
今回はALCの基本的な納まりがどのようになっているのか、というあたりの話になります。

前回も少し触れましたが、外壁として用いられるALCは縦張りと横張りの納まりがあり、内壁の場合は縦張り納まりになっていきます。
まずはシンプルな内壁の納まりから紹介していくと、内壁のALCは該当階の床コンクリート上から上階の床コンクリート下までとなり、上下で固定をすることになります。

ALC内壁縦張り納まり例

こうして上下のコンクリートに固定することによって、ALC壁を建てる際の下地は特に必要ない納まりにすることが出来るんです。
仮に内壁を横張りにした場合には、ALCのジョイント部分にどうしても鉄骨の下地が必要になってくるので、下地の分だけ壁が出っ張る事になってしまいます。

ALC内壁横張り納まり例

これでは見た目も悪いし施工の効率も悪いし、何よりも横張りにするメリットが特にないという理由から、内壁は縦張りを採用することになります。
次にALCを外壁で採用する場合の納まりですが、先ほども書いたように外壁の納まりは縦張りと横張りという選択肢があり、外観をどう見せるかなどによって方針を決める事になります。

まずは外壁ALC縦張りの納まりについてですが、こんな感じです。

ALC外壁縦張り納まり例

基本的には内壁の考え方と同様、ALCを上下で固定することになるので、鉄骨に何らかのALC固定用のピースを取り付けておく検討が必要です。
ただし納まりはそれ程複雑という訳でもないので、ALCの範囲と基本的な納まりパターンが出来ていれば、鉄骨対応は特に問題ないと思います。

次に外壁ALC横張りの納まりです。

ALC外壁横張り納まり例

横張りの場合でもALCの端部で下地に固定していく事になるので、ALCの端部、つまりジョイント部分に下地となる柱が必要になります。
縦張りの場合は上下の鉄骨梁から固定することが一般的になりますが、横張りの場合はALCを固定する為に鉄骨柱を用意する必要がある訳です。

この違いはかなり大きいものがあります。
通常の鉄骨柱にもALC取付け用のピースを設けていくので、追加で柱が必要になるのはスパンの中央部にあるジョイントという事に。

こうしたALCを固定するためだけに用意された柱は、当たり前の話ですが構造体の柱ではなく、一般的にはは「間柱(まばしら)」と呼ばれます。
ALC横張りの場合には、まずはALCの割付をきちんと計画していき、ALCのジョイント位置に合わせて間柱の位置を検討していく必要があるんです。

間柱の位置は外壁から結構室内側に出てくることになるので、その間柱を壁の中に入れていくような検討を合わせて進めていく、という流れになります。
基本的には室内側に壁が寄ってくる納まりになり、室内のプランには大きな影響が出ることになる為、ALC横張りの場合は割付を先に決めておく必要がある訳です。

言うまでもありませんがこうした調整というのは結構手間がかかる作業で、なおかつ鉄骨の製作に絡むので至急検討しなければならないという状況があります。
鉄骨に絡む検討事項は基本的にこのような「時間があまりない」という状況になるので、色々な納まりを事前検討して進めていくやり方が求められる事に。

しかし鉄骨に関しては、工場製作の関係で色々な決定事項を急ぐ必要がある、という話は程度仕方がない事ではないかと思います。
しかも、鉄骨は基本的に時間がないという話は最初から分かっている事でもあるので、やはり出来るだけ前倒しで検討を進めていく動きを予定しておくべきでしょう。

外壁ALCに関しては、縦張りと横張りのどちらが優れているか、という議論は結論が出そうにないので避けておいた方が良いです。
少なくともどちらの納まりでも対応出来るように、両方の納まりをきちんと覚えておく、という対処方法が建築のプロには求められる事になります。

今回はALCの納まりについての話で終わってしまいましたが、外壁と内壁の区分や縦張り横張りの区分については何となくイメージ出来たでしょうか。
なかなか話が進まない状況になっていますが、ALCに対してどのような仕上をするのか、という点については次回に話をしていくことにします。

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