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鉄骨柱の足元納まり

鉄骨柱を現場で正確に施工する為には、ある程度現場で垂直を狙えるような調整が必要になってくる、という話を前回は取り上げてみました。
そうしないと間違いなく鉄骨柱は垂直にはならないので、見た目も良くないですし構造的にも当然良くない状態になってしまいます。

そうならないようにエレクションピースが柱には付いているのですが、今回はそのあたりの話についてもう少し考えてみる事にしましょう。
エレクションピースがどのように利用されるのかを知るには、鉄骨のジョイント納りをもう少し詳しく知っておく必要があります。

まずは足元の納りからおさらいしてみましょう。

鉄骨柱を建てる際には、下には既に下階の鉄骨柱があるか、もしくは基礎とアンカーボルトがあるかのどちらかになります。
まずは基礎の上に鉄骨柱を載せる一番下のフロアではどうなるかというと、これは以前も少し紹介しましたが、ベースプレートとアンカーボルトの納りです。

基礎の上に鉄骨柱を載せる場合には、コンクリートからアンカーボルトの頭を出しておいて、ベースプレートをコンクリートから少し離したレベルにします。
コンクリートと鉄骨柱の間にはモルタルで山をつくり、とりあえず仮置きという感じでそのモルタルに鉄骨柱を載せていきます。

その後は鉄骨柱が斜めになっていないかとかレベルが合っているかなどを確認しながら調整していき、そこでようやく鉄骨を本締めして固定していく、という流れになります。
基礎とベースプレートとの隙間は通常30mm~50mm程度になりますが、鉄骨を固定した後はモルタルで埋めてしまい足元の施工は完了です。

鉄骨の足元納まり

一方、建物の上階部分に鉄骨柱を建てる場合は、既に下階の鉄骨柱が建っている状況になりますから、当然ベースプレート納りという訳にはいきません。
納まりとしては既に建っている鉄骨柱に対してさらに鉄骨柱を載せていく、というような考え方になっていきます。

この場合でも基本的な考え方はベースプレート納りの場合とそれほど変わらず、仮に鉄骨柱を載せて精度の調整をしていき、最終的にはきちんと固定するという流れになります。
ただ、鉄骨柱を載せる相手がコンクリート基礎ではなく鉄骨柱、という部分が全然違っていますので、当然納りとしてはかなり違う事になります。

既に建ててある鉄骨柱の上に鉄骨柱を載せるということは、図面で表現するとこのような状況になります。

鉄骨柱の中間ジョイント

「鉄骨柱の上に鉄骨柱を載せる」という表現がまさにこれですが、もちろんこれでは柱が斜めになっている場合垂直に戻すなどの調整が出来ません。
この状態では鉄骨柱が垂直に立っていないことが分かっても修正は難しいので、下図のように鉄骨柱の斜め具合を調整していく為の仮設ピースが必要になってきます。

鉄骨柱の調整

上図で色を付けた板を「エレクションピース」と呼び、構造体ではないけれど施工を進める為には必要という感じの部材なんです。
鉄骨柱の精度を調整した後は不要になって、割と出っ張っているので仕上の邪魔になったりもするので、すぐに現場で切り落とされることに。

エレクションピースを切り落とす事自体は構造体ではないので問題はありませんが、構造体であるコラム柱を痛めないように少し手前で切ることが一般的です。
ただ、そうやって切ってしまうと鉄骨柱に対してフラットにはならないので、見た目的には少し残念な状態になってしまう、という問題があります。

鉄骨柱調整後の処理

これを見せるのか、という問題はジョイント部の溶接と同じですから、意匠設計者の判断ということになってしまいますが、まああまり美しくはないですよね。
とは言ってもエレクションピースは鉄骨をある程度精度良く建てる為に必要なものですから、どこに見えてくることになるか、それをあえて見せるかなどを総合的に判断していくことになります。

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