図面を作図する為の手段は手描きからCADへと移行してきて、それによってある程度手軽に図面を作図することが出来るようになった。
というような話を前回は取り上げました。
今回は現状の作図ツールであるCADとは何か、というあたりの話を考えてみたいと思います。
「CAD」というのはパソコンにインストールされる図面作成ソフトで、人間の手で作図するよりもかなり正確な作図をすることが出来る、非常に便利なツールです。
具体的な機能については後ほど詳しく説明していきますが、簡単な表現をしてしまうと「図面を作図する事に特化して開発されたソフト」という感じです。
ちなみにCADというのは以下の単語の頭をとったもので、JIS(日本工業規格)やWHO(世界保健機関)などの言葉と似たようなやり方で誕生した言葉です。
C : computer(コンピュータ)
A : aided(援助・支援)
D : design(設計)
コンピュータによる設計支援、というような意味合いがCADという言葉に込められていることが、上記の単語を訳してみると分かってきます。
実際に設計のアイデアを出すのはコンピュータではなくあくまでも人ですから、CADというのは設計をする為に役立つツールという意味合いになってくるかと思います。
コンピュータは自分の意思を持って検討を進めることを苦手としています。
しかし、命令されたことを正確に、しかも飽きてしまい効率が落ちる事もなく、疲れて不満を言う事もなく続けられるという能力を持っています。
これは人間の視点から見ると驚異的な事で、到底人間には持つ事が出来ない能力をコンピュータは持っている、ということが言えるでしょう。
我々は仕事をしていると、いくら気をつけていても間違えてしまいますし、疲れていたりやる気が出なかったりした時にはパフォーマンスが落ちます。
また、気に入らない事があると不平不満を言ったりするなど、あまり褒められにくい種類の特徴を持っています。
それに比べてコンピュータはそうした人間が当然持っている悪い部分が全然ないので、ツールを使う側にとってコンピュータは非常にありがたい存在だと言えるでしょう。
ただ、コンピュータを使う側ではなく仕事上でのライバルだと考えた場合、我々が持っていない能力をたくさん持っているという事実があるので、そこは非常に怖いところでもありますが。
近い将来に、気がついた時には今まで我々がやっていた業務を全てコンピュータがやっている、というようなことになっている心配もありますよね。
映画とかでそうした近未来をテーマにしているものは結構あると思います。
ただ、コンピュータは自分で判断材料をそろえて判断することが得意ではないので、今のところは便利なツールという存在でしかないというのが現状です。
将来どうなるかは分かりませんが、今のところは便利なツールという立ち位置にいるコンピュータを利用して、図面を作図する為のツールとして開発されたソフトがCADということになります。
実際にCADを使って図面を描いてみると、その為に開発されたソフトなだけあって非常に多彩な機能を持っていることが分かります。
たくさん用意されている機能を全部使って作図していく訳ではありませんが、たくさん用意されているだけあって便利な機能も結構多いです。
そうした便利な機能を駆使して、出来るだけ効率良く図面を作図していく事がCADというツールに求められてきます。
実際には「CADを駆使して」という部分が結構難しかったりするのですが、そうした難しさはさておき…
作図する為の機能を色々搭載しているCADを使う事によって、図面を作図する業務をスムーズに進めていく。
これがCADに求められる役割だと言えるでしょう。
CADについてさらに詳しく勉強したいという方は、以下のサイトでAutoCAD(オートキャド)というCADについて色々と説明をしていますので、一度読んでみると良いかも知れません。
似たようなサイト構成ですが、内容はAutoCAD(オートキャド)についての話で色々と書いていますので興味のある方はどうぞ。