前回は簡単なアイソメのサンプルとして、壁と巾木の出隅を描いていく手順を紹介してみましたが、アイソメのイメージは何となく掴めたでしょうか。
床と壁との取り合いで巾木なども表現しているので、少し上から出隅を見下ろしたようなイメージになったと思います。
ただ、実際にはこうしたシンプルな部分をわざわざアイソメで表現していく、という機会はあまりないのですが…
いきなり複雑な部分の表現をするのは難しいので、まずはシンプルな部分で説明をしてみました。
まずはシンプルな形状の図形を描いてみて、それが簡単に作図出来るようになったところで、少しずつ複雑な表現をしていく、という進め方が良いと思います。
最初のうちは、いくら頭を悩ませても自分が表現したい部分をどうしても上手く描くことが出来ない、という感じになるはずです。
だけど何度も何度も繰り返し描いていくうちに、少しずつアイソメを描く事に慣れてきて、どうしても掛けないと思う部分が減っていく。
そうして少しずつアイソメを描くスキルを高めていく訳ですけど、やはりそうなる為には繰り返し練習していくしか道はありません。
最初は上手くいかないかも知れないけれど、とにかく自分が表現したい部分をアイソメとして描いていき、完成と思うところまで作図していく。
この「完成まで作図する」という部分が重要なので、あまり思った通りになっていなくても、とにかく最後まで作図していく事をお勧めします。
一度完成させたアイソメは、もう自分の中で立体的に見えてきているはず。
その上で、作図したアイソメの完成度に不満がある場合には、最初からもう一度同じアイソメを作図してみると良いです。
そうやってもう一度作図してみると、最初のうちは特に、前回作図したアイソメよりも完成度が高い図面が出来上がると思います。
前回描いたアイソメと次に描いたアイソメを比べてみて、表現としてどこが改善されたのかなどを見ていくことも結構重要です。
そうする事によってアイソメが少しずつ上達していく、という流れですね。
ある程度作図が出来るようになれば、あとは練習するというよりも仕事で実際に色々なアイソメを描いていくことによって、さらに上手くなっていくはずです。
コツは上手くいかなくてもどんどん描いていく事。
最初から上手く描くことが出来ないのは当たり前の話なので、そこで立ち止まらずに何枚も作図をしていく事が上達のポイントです。
上手くなるにはどんどん描くしかない、というのは結構当たり前の話なんですけど…
「あまり上手く描けないから…」という理由で、なかなかスケッチを描こうとしない方が実際に私のまわりには結構います。
それではなかなか上達しないので、もしアイソメを自分のスキルにしたいと思ったら、とにかく下手でもどんどん描いていくことをお勧めします。
100枚くらい作図して、それでもアイソメが上手く描けないようであれば、それはもしかしたらセンスの問題なのかも知れません。
だけど1枚も描かずに上手く描けないというのは当たり前なので、そこで止まってしまうのはちょっと勿体ないです。
そうした思いで何枚かアイソメを描いてみることにチャレンジしても、もしかしたらあまり上手く描くことが出来ないかも知れません。
そんなに簡単に上達しない…と思ってしまう事もあるでしょう。
しかし、それほど簡単に上達しないからこそ、上達した場合に価値があるスキルになるので、何枚か描いた段階で諦めずに何度も描いてみましょう。
繰り返し作図することによって、少しずつではありますが間違いなく上達していくので、100枚以上描いてみるつもりで挑戦してみてください。