このカテゴリで取り上げる構造は鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で、鉄骨と鉄筋コンクリートという二種類の構造を組み合わせたものになります。
納まりとしてはそれぞれの構造を単独で扱うよりも難しくなってきますよ、というような話で前回の説明は終わってしまいました。
「これは難しいですよ」と言われて勉強を開始するのと、「これは簡単なので誰でも覚えられます」と言われて勉強を開始するのと、どちらがスムーズに覚えられるのか。
あまりにも身構えても知識が入ってこない気がしますし、油断しすぎて実際難しいと勉強自体を辞めてしまいそうな気がしますし…
と、あまりこうした事を考えても仕方がないのですが、当サイトでは最初から「難しいです」というアナウンスをしてから説明をする事にしました。
もちろん難しいから説明が分かりにくいです、という事にならないように、出来るだけ分かりやすい説明をしていくつもりでいます。
そうなると解説をする際の図解が大変そうな気がしていますが、図がないとおそらく私の文章では説明しきれないと思うので、出来るだけアイソメなどを利用して進めていこうと思っています。
図面だけでそうした表現をするのはかなり難しいのですが…
施工をする段階で「図面では表現しにくい部分」がたくさん出てくる、というあたりにSRC造の難しさがある訳です。
実際に施工を始めてみたら色々な問題点があって思ったように進まない、という状況にならないようにする、という目的を持って図面の中で納まりの検討をする。
そうした目的が図面にはありますから、ちょっと複雑で難しい部分が面倒であっても、頭の中でイメージをしたものを図面に表現していくする必要があります。
そんなの大変だからやりたくない、と思うか、だからこそ自分の出番だと思うかは人によりますが、どうせやるなら後者のような考えで取り組みたいところです。
こうした細かくて複雑な検討を進めていくのは設計者ではなく施工者側の仕事ですから、設計者としてはそこまで深く突っ込んで検討をする必要はありません。
とは言っても、自分が設計する建物がどのような検討によって進んでいくのか、という事をを知っておくのは決して無駄なことではないと思います。
鉄筋コンクリート造の時にも説明をしましたが、鉄筋コンクリート造の解説で取り上げる「鉄筋」についての知識は、間違いなく今回も役に立ちます。
基本的な納まりを知っておくと色々な部分で応用が出来るものですが、鉄筋についての基本知識は非常に役に立つのでぜひ覚えておくことをお勧めします。
ただ、同じ説明をすると先に進みにくくなるので、このカテゴリでは鉄筋についての細かい説明をしないで進めようと考えています。
これは鉄骨に関する納まりについても同様ですから、鉄骨鉄筋コンクリート造の項目を読む前に、鉄筋コンクリート造と鉄骨造の項目に目を通した方が良いかも知れません。
このカテゴリでは、鉄筋コンクリート造と鉄骨造についての説明を読んで頂いた前提で説明をする場合がありますのでご了承ください。
まだ読んでいない場合は、先に以下のリンクから鉄筋関連の解説を読んでから進んだ方がスムーズではないかと思います。
もちろん出来るだけ 「?」 にならないような解説をするよう心がけますし、これは別に説明をしていますから省略します、というような補足も入れるつもりです。
そうしないと、他のカテゴリで説明した内容を繰り返すことになって、おそらく通して読んで頂いている方にとっては非常に読みづらくなってしまうので、そうしたスタイルで進めていこうと考えています。
鉄筋コンクリート造(RC造)も鉄骨造(S造)も非常に話が長くなってしまいましたが、恐らく鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の話も長くなってしまいます。
長い説明になってしまうとは思いますが、出来れば最初から通しで読んで頂けると嬉しいです。