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実施設計で作図する図面-2

前回からは実施設計段階でどのような図面を意匠設計者が作図していくのか、というあたりの話を取り上げています。
意匠設計者が用意する図面は結構たくさんあるので、今回は引き続きどのような図面が必要になるのかを説明していく事にします。

○トイレ詳細図

階段と同様に、ほとんどの建物にはその必要性からトイレが配置される事になるはず。
余程の事がない限りは建物内にトイレを配置しないという選択はないはずなので、そのトイレをどのように見せたいかをトイレ詳細図で表現していきます。

また、トイレというのは手を洗うための水とそれを流す為の排水、排泄物を流していく為の汚水など色々な要素が絡んでくる部屋でもあります。
洗面化粧台や鏡や手すりなど壁面に取り付けるものも多いです。

トイレ

なので、どのような意図を持ってトイレまわりを設計しているのかを明確にする為に、トイレ詳細図が必要になってくる、という事になります。
どのような方であっても、建物を利用する際には必ずトイレを利用する事になる訳ですから、意匠的に力を入れても良い場所だと私は思っています。

○その他特殊な部屋の詳細図

階段やトイレなどはどんな建物にもある部屋ですが、それ以外にも建物の種類によって色々と特殊な部屋はあります。
例えば病院であれば病室や手術室やスタッフステーションなど、学校であれば教室や特殊教室など、商業施設であれば厨房など。

こうした特殊な部屋は、やはり詳細図によって細かい部分を表現していくべきで、実施設計段階でそれぞれの部屋について詳細図を作図していく事になります。
建物の用途によって詳細図が必要になる部屋は違ってくるものですが、設計者としての要望が多い部屋であれば詳細図を作図した方が良いでしょう。

○建具キープラン

平面図の中でも窓やドアなどの表現は当然していきますが、それがどのような材質でどのような性能を持っているのかまでは平面図に表現することが出来ません。
それでは設計者の意図を伝えることが出来ないので、建具は建具だけできちんとまとめた図面にしておく必要があります。

建具キープランはそうした図面のひとつになります。
一般図で作図した平面図をベースにして、それぞれのドアにどのような仕様の建具を考えているのかを表現していく為、キープランではまず符号を付けていきます。

建具キープランはこの後で紹介する建具表とセットになっていて、建物全体にどのような建具があるか、記号を付けていくような図面になります。

○建具表

建具キープランで番号を付けた建具が、実際にどのような材質でどんな性能を必要としているか、という情報を建具表では表現していきます。
キープランに表現された符号に対して、その建具の細かい情報を建具表で色々と説明していくというのが建具表の基本的な使い方です。

キープランで付けられる記号は「AW」とか「SD」などになることが一般的で、「AW」ならばアルミ「SD」ならスチールなど、建具の材質はこれを見れば分かるようになっています。
しかしそれ以上の情報、例えば防火性能や遮音性能、扉の姿はどのようなものかなどの細かい内容については、建具表内で表現されることになります。

この図面も仕上表と同じようにリスト形式になっているのですが、そこに書かれている情報はどれも重要な意味を持っている訳です。
実際に検討してみると非常によく分かるのですが、建物内にある建具の仕様というのは本当に色々な種類があるものなんです。

そうした仕様を場所によって細かく区分していき、必要な性能を満たすように検討していくのはかなり大変な業務である事は間違いありません。
そしてその結果として、細かい建具表に文字が少しずつ埋まっていくという、ちょっと地道な作業が建具表作成には求められるんです。
さて、ちょっと話が長くなりつつありますが、実施設計段階で作図する図面についてはもう1回だけ続きます。

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