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構造体と意匠との関係もある

構造設計者の業務を紹介していく中で、構造をきちんと検討しているからこそ、建物が倒れる心配などをする必要がないという話を前回は取り上げました。
建物としての当たり前を確保するには色々な検討が必要になってくるものですが、建物を建てるプロであればその前提を守っていく事が求められます。

こうしたプロとして求められるレベルという話もあるのですが…
それ以前の話として、ビジネスとして建物を建てる仕事をしている以上、建物を利用する方の要望には可能な限り応えるのは当然という話もあります。

一時的な事だけを考えるのであれば、お客さんの要望など無視して利益を優先する事は出来るはずですが、それでは当然仕事として長続きするはずはありません。
長いスパン継続していくビジネスを意識していくのならば、きめ細かい仕事をしてお客さんに喜ばれるような質の高い仕事を継続する必要があります。

ビジネス

という基本的な話は誰でも分かっていることだと思うんですけど、基本的な事だからこそ、それを徹底する事が難しかったりするものです。
…と、少々変な話に進んでしまいましたが、構造設計の話に戻ります。

構造設計で難しいのは、建物に欠陥が出ないようにするという大前提の中で、建物を頑丈にしようと思えばいくらでも柱とか梁を大きくするなどが出来てしまうという部分にあります。
「いくらでも」という表現は少し極端ではありますが、ある程度のレベルまで構造体を最優先する事は充分に可能なんです。

柱や梁を大きくすれば建物は頑丈になっていき、構造体の事を考えた時に安心感が増していくことは間違いありません。
ただ、必要以上に建物を頑丈にしていく事は、建物全体の事を考えるとそれほど良い事とは言えない部分もあるんです。

理由はふたつ。
ひとつは必要以上にコストがかかってしまうということ、そしてもうひとつが柱や梁などを大きくすることで建物の使い勝手が悪くなるということ。

代表的な構造体として鉄骨で考えると、例えば450角のコラム柱よりも600角のコラム柱の方が高額な事は間違いありません。
また、柱サイズが大きいというのは構造体としては非常に安心なのですが、大きすぎる柱が邪魔になるという側面もある訳です。

建物内で人が利用できるスペースを出来るだけ確保するという考え方をしていくと、構造体のサイズは必要な性能を満たしつつ最低限の大きさに設定したくなります。
さらに言うと、柱に付随して梁が大きくなると天井裏のスペースが厳しくなり、設備が納まらなくなる為天井高を下げるなどの対応が必要になってきます。

そうなると部屋はさらに狭く感じる事に…

このように、構造体を大きくするとどうしても居住スペースが狭くなる方向に話は進んでいき、さらに建築にかかるコストが高くなっていくことになります。
そんな状態では当然施主は喜びません。

設計する建物にかかる力を適切に見積もって、それに充分耐えられる建物でありながら、なるべく過剰にならないように、というバランス感覚をもった考え方が必要になるんです。
かなり極端な表現をすると、大地震が発生した際に少しだけ余裕を持って耐えられるくらいの建物を設計する、というのが構造設計の理想ではないかと思います。

もちろんギリギリを試すことは出来ませんから、安全率を見てある程度の余裕を考えておく、という現実的な判断をしてい必要はありますが。

建物は頑丈であるに超したことはなくて、コストを度外視すればそれが実現するのですが、どこまで実現させるかは難しい判断になります。
また、世の中何が起こるか分からないという状況もあって、どこまで備えておけば安心なのかも分かりにくいというのも現実としてあります。

それでも今までの統計などがありますから、コストや使い勝手など色々な要素を考慮して、その中でバランスを考えながらの設計していく、というのが構造設計の仕事です。
建物が崩壊したりすると人命に関わってしまい、コストを最優先した適当な設計は出来ないというプレッシャーもあり、構造設計は非常に重要な業務だと言えるでしょう。

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