床仕上材と壁仕上材が取合う部分の納まり、というテーマで今まで色々と説明をしてきましたが、そろそろ話は終わりに近づいてきました。
巾木にが色々な種類があって、壁仕上材によって納まりが違ったり、床仕上材との組み合わせも色々とあったりしてなかなか複雑でした。
恐らく全てのパターンについて説明出来ている訳ではないと思いますが、基本的な考え方や注意点などについては話が出来たのではないかと思います。
その中で色々と細かい納まりの話が出てきましたが、ちょっと細かすぎるのではないか、と思ってしまった方もいるかも知れません。
どこまで細かい検討をしていけば良いのかという話は、その時の状況や優先順位の話もあって簡単には言えないところですが…
ある程度時間を無理矢理作ってでも検討を進めたいところなので、まずは納まりを知識として頭に入れておいた方が有利だと思います。
様々な納まりについての知識を持っておいて、それを適切な順番でこなしていく、というスキルが施工者には求められます。
その時に知識が足りていない状態だと、検討するのに時間がかかってしまったり、正しい納まりの選定が出来なかったりという問題が発生します。
そうならない為にも、まずは知識と納まりのポイントなどを自分の中で押さえておき、それを使うタイミングが来た時に備えておく必要があります。
まあ実際にはそこまで思った通りに仕事は進まないものですが、だからと言って準備をしておかなくても良いという事にはなりませんので。
人員が足りないとか時間が全然ないような状況で上手くいかない事もあって、それはもう個人の能力では何とも出来ない感じになります。
それについて個人が責任を感じてしまう必要はないと思いますが、少なくとも知識がない為に上手くいかない事だけはプロとして避けておいた方が良いでしょう。
その為に準備できることは色々あります。
例えば当サイトの内容をまずは一通り読んでみるとか、他の書籍なども読んで色々な方向から知識を取り入れてみるとかで、まずは知識を高めていく事が出来ます。
まずは基本的な知識がないと、その知識が合っているとか間違っているなどの判断すら出来ませんので、スタートラインに立つ為にも知識が必要です。
そうした知識をベースにして納まりの検討を進めていく事になります。
納まりについて自分の考え方をある程度持っておく為にも、色々な部分の納まりを自分の目で見ていくようにすることも重要です。
そうして各所の納まりについて自分の考え方を持って、それを仕事の中で生かしながら少しずつその考え方を更新していく、という流れが理想的です。
もちろん実際はなかなか理想的には進まないものですが、少しでもそうした理想的な流れになるようにと進めていくしかありません。
こうしてちょっと偉そうな感じで書いている私自身も、以前より少しでも納まりについての知識を増やしていく事が出来るように、と思いながら仕事をしています。
納まりだけを知っていれば良い訳ではなく、コストだったり人に仕事を教える事だったりなどもあって、そう簡単にスキルが高まる訳ではありませんが…
それでもできる限り知識を増やしていき、それをベースにして色々な失敗をすることによって経験を高めていくという繰り返しを止める訳にはいきません。
当サイトで色々書いているような、知識を整理して図面とセットにして記録していくという行為も、最終的な目的としては同じようなものだと思います。
正直なあまり上手く出来てはいませんが、説明することによって整理される情報というのもあるので、このような説明でも私にとっては重要な意味があるものなんです。
それが読んだ方の為にもなれば一番嬉しいのですが、そうなる為にはもう少し情報を整理して説明を分かりやすくしないとダメかも知れません。
…と、ちょっと違う話ばかりになってしまい、巾木関連についての話が全然出来ませんでした。
床仕上材と壁仕上材との取合い納まりについてのまとめは、次回に改めて取り上げていくことにしましょう。