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パース風に描いてみる

建物を部分的にスケッチで表現するアイソメは便利ですが、最初のうちはなかなか上手く作図する事が出来ないかも知れません。
しかし繰り返し作図していくことによって、少しずつ上手くなっていくはずなので、まずはどんどん枚数を描いていくことが重要です。

…と、これはアイソメだけに限った話ではなく、結構当たり前の話ではありますが、前回はアイソメ上達のポイントについて色々書いてみました。
慣れてくると楽に作図が出来るようになるけれど、慣れないとなかなかペンを持つ手が進まない、というのは非常によく分かります。

しかしそこから無理矢理手を動かしていかないと上達していかないので、まずは下手でも良いので何枚も描き直すつもりでどんどん作図をしていきましょう。
綺麗なノートなどに描いていくと、上手く描こうという気持ちが強くなりすぎて手が進まない可能性があるので、印刷した図面の裏に描くくらいが丁度良いと思います。

さて、前回は壁出隅の床取り合いをアイソメで表現してみましたが、今回はそれを少しだけパース風に変えていくやり方を紹介してみることにします。
まずは前回作図したアイソメはこんな感じの完成形でした。

アイソメの着色例

これで壁の足元は表現することが出来ましたが、同じ出隅で天井取り合いを同時に表現しようとすると、ちょっと難しい事が分かります。
アイソメはあくまでも同じ角度で壁のラインを表現していくのですが、そのまま壁と天井のラインを表現するとこんな感じになってしまいます。

アイソメで天井取合を表現した場合

ちょっとスペース的に表現が厳しくなってきたので15度に角度を変えましたが、アイソメの考え方からするとこの図面で表現としては間違っていません。

ただ、この図面だと天井面も上から見下ろしているのか、それとも壁の入隅を見上げているのかが全然分からない「だまし絵」みたいな感じになってしまうので、分かりやすいかどうかという部分を考えるとあまり良い表現ではないでしょう。
そうなると、天井と壁の取り合いを表現するには、もう少し分かりやすく見上げたようなイメージでアイソメを描いていく方が分かりやすいかも知れません。

天井を見上げたイメージ

これで天井と壁の表現としてはOKですが、それぞれ独立したアイソメになっているのはちょっと勿体ない感じがします。
そこで床取り合いと天井取り合いのアイソメをくっつけてみると…

床から天井までを表現してみる

こんなイメージの図面が出来上がります。
壁のラインが床取り合いと天井取り合いとで違う角度になっているので、この図面はアイソメとは言えない表現になっていますが…
イメージとしては結構分かりやすいと思いますが、いかがでしょうか。

こうした表現はどちらかと言うと、アイソメというよりもパースに近いですね。
パースは遠近法で表現していく図面ですから、実際に自分の目で見る状態に結構近くなって、アイソメよりもさらに分かりやすいと思います。
ただ、角度や距離などを計算していくのは大変なので、そこまではしませんが…

ある程度大雑把であっても、こうしてアイソメを組み合わせ表現をする事によって、説明したい部分が分かりやすくなっていきます。
あくまでも簡単なスケッチになるので、あまり厳密なルールに縛られることなく、分かりやすさや伝えやすさを重視した表現をしていく方が良いと思います。

今回紹介したスケッチはあまり難しい部分ではありませんが、この状態をベースにして色々な表現をする事が出来ます。
例えば出隅付近に天井の段差が付いたり。

天井段差の表現

もしくはカウンターの端部をどこにするかを考えたり。

カウンターの表現

厳密に言うとパースは遠近法で表現するものですから、場所によって少しずつ線の角度は変わってくるものなので、上図はちょっとパースとしては間違っているのですが…

パースの一点透視イメージ

こうしたスケッチを描く目的は「その場のイメージを分かりやすく把握する事」なので、そこまで厳密じゃなくても良い場合がほとんど。

だから「パース風」という表現にしている訳で、もちろん正式なパースが必要な時にはこんな簡易な表現ではNGですが、打合せの場でサッと描く絵としてはこれで充分ではないかと思います。

…と、こうして基本的な状態に色々な情報を付け加えることによって、アイソメの表現パターンは増えていく事になります。
アイソメを描くことに慣れてくると、こうした追加表現がさらっと出来るようになるので、こうなると結構スケッチも面白くなってくると思います。

もちろん遊びで絵を描いている訳ではなく、あくまでも仕事で必要だから作図しているので、もう少し複雑な部分の表現で悩むかも知れませんが…
それでも上手く表現出来ると嬉しくなったりするので、仕事であっても面白みというのは間違いなくあるのではないかと思います。

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