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鉄筋コンクリート造のデメリット-1

鉄筋コンクリート造(RC造)の建物を設計・施工していく中でのメリットにはどのようなものがあるのか、というあたりの話を前回は取り上げました。
RC造は長きにわたって選択されている工法ですから、やはりそれを選択する事によって得られるメリットは大きいということが分かってくると思います。

しかし何事にも言える話ですが、世の中には完璧なものというのはなかなか存在しないんです。
それが持つ特徴によってメリットが発生するのであれば、コインの表と裏のように、その特徴によってデメリットも同じように発生するというのが自然です。
世の中上手く出来ていますよね。

…と、少し変な話になってしまいましたが、鉄筋コンクリート造で建物を設計・施工した場合に、どのような困ったことがあるのか。
今回はそのあたりについて色々と考えてみる事にします。

□施工スピードは早くない

現場で型枠を組み立てていくと言う事で、事前に検討しておかなければならないというような事が比較的少なく、時間的な猶予がある。
という点をRC造のメリットとして紹介しましたが、現場でやることが多いという事で、そのメリットがそのまま、施工のスピードがそれほど上がらないというデメリットに繋がります。

施工スピード

例えばコンクリートの壁であれば、以下の様な流れで工事は進められていくことになります。

・片側の型枠を組み立てる

 ↓

・鉄筋を施工

 ↓

・反対側の型枠を施工する(型枠を返す)

 ↓

・コンクリートを打設

 ↓

・コンクリート強度が出た後で型枠解体

それぞれの項目で現場での作業が発生しますので、型枠解体までに結構な時間がかかってしまう、という当たり前の話がデメリットとして挙げられます。
現場で作業をする訳ですから、雨が降ったりするなど天候によって工程が左右されてしまうという状況もあって、予定していたよりも時間がかかってしまう場合も。

天候に関しては鉄筋コンクリート造だけの話ではないので、これをデメリットとして挙げることは出来ませんが…
工場で製作してきたものをそのまま取り付けていくだけ、という考え方に比べると、現場での作業が多くなる鉄筋コンクリート造の建物はどうしても時間がかかってしまうんです。

□複雑な形状にすると綺麗に出来ない

木で型枠をつくるので形状はある程度自由、という部分が鉄筋コンクリート造のメリットとして挙げられる、という話を以前紹介しました。
ただし自由度を過信して尖った形状などにしてしまうと、コンクリートが狭い部分に入っていかなくて後からとても苦労することになります。

コンクリートがきちんと端部まで入っているかというのは、型枠を解体してみて「おっと…」という感じで判明するパターンが結構多いです。
コンクリートが端部まで打設出来ていないということは、鉄筋が見えてしまっている可能性も結構高いということで、そうなった場合の影響はかなり大きめ。

複雑な形状のコンクリートではこうしたリスクを負うことになるんです。

ただ、こうした複雑な形状のコンクリートによる苦労や不具合の可能性については、施工者がよく分かっていても設計者が分かっていない場合があります。
最終的な施工の方針はやはり設計者が決定するものですから、施工者としては難しくて不具合の可能性が高いことを承知で施工する、という辛いシチュエーションになってしまう事も。

頑張って施工して上手く出来ればそうした形状は施工可能なので、絶対に不可能ではない、というあたりが非常に悩ましいところでもあります。
とは言っても現実を考えるとあまりリスクを負わない方が良いので、そのあたりで悩むことになるかも知れませんが…

鉄筋コンクリート造のデメリットについては次回にもう少しだけ続きます。

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