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構造体ではないコンクリート壁

鉄筋コンクリート造の場合、壁はそれほど構造的に期待されない場合が多く、柱と柱を中途半端に繋いでしまうことが問題になる場合があります。
むしろ柱と梁で構成される構造体に壁がある事で、柱と梁の動きが制約されてしまい構造的に都合が悪くなるという話が前回はありました。

ちょっとRC壁の存在を全力で否定するような、気の毒な状態になっていますが…
そういった状態になった際に、構造スリットを入れる事によって柱と壁の縁を切る、という考え方が構造スリットの基本になります。

鉄筋コンクリートの壁が構造的に必要なかったとしたら、わざわざコンクリートの壁を設けるのは何故か? と思ってしまうかも知れません。
それも、わざわざ柱と縁を切るような納りにしてまでも、なぜコンクリートの壁をそこに持ってくる必要があるのか、という事を疑問に思うかもですが、もちろんちゃんとした理由があります。

建物の外壁として求められる性能には「雨水を建物の中に入れないようにする」という非常に重要なものがあって、その性能を確保するにはやはりコンクリートの壁が適しているんです。
柱が鉄筋コンクリートで造られていますから、そのまま外壁も鉄筋コンクリートで造るのが納り的にも施工的にも都合が良い、という事になる訳です。

そうした理由から、構造体ではないにしても鉄筋コンクリートの壁は採用されて、とは言っても柱とは縁を切る必要があるので構造スリットを入れる、というような考え方になります。
建物はただ荷重を支えるだけでは当然機能としては不足で、雨が入らないという最低限の環境を満たしておく必要があるので、こうした納まりが割とよく出てくることになります。

鉄筋コンクリート造(RC造)の壁に構造スリットが必要な理由はこうした事情があるからで、今回はもう少し具体的に構造スリットの納まりについて考えてみる事にしましょう。

建物の構造体というのは一般的にあまり馴染みがないものですから、コンクリートで造られたものは全て建物の構造として考えられがちです。
でも実際に構造計算する為の要素は柱とか梁になっていて、壁というのは納まりの都合で採用されるものである場合が多いんです。

建物の外周では、雨水を建物内に入れないという目的で「止水ライン」としてのコンクリート壁が用意され、内部でコンクリート壁が採用されるのは、やはりお風呂などの水廻りが多いです。
お風呂などでは下階に水が漏れないように防水工事をすることになりますが、防水をする下地としてはコンクリートが最も優れています。

そういった理由があるので、水廻りの部屋ではコンクリートの壁が採用されやすくなっています。

一度コンクリートで壁を造ってしまうと、改修工事などを検討した時にコンクリートの壁が非常に邪魔になってしまうことも多いです。
だから内部では出来るだけコンクリートを使わないようにする、という考え方もあって、そうした部分は設計段階で考えておくべきことだと私は思っています。

ユニットバス

そういった意味では、面倒な防水工事が必要ない「ユニットバス」という商品は非常に画期的な存在だと言えるでしょう。
今時の建物では大抵の場合ユニットバスが採用されているのですが、採用されるにはそれなりの理由があるということですね。

さて、少しだけ話がそれてしまいましたが…
次回は鉄筋コンクリート造の建物にあるコンクリート壁で、構造スリットがどのように取り付けられるかという具体的な納まりの話に進んで行こうと思います。

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