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仮設計画図

建物が竣工した際には、当たり前の話ですが建物が出来上がっていて、実際に建物を利用することが出来る状況になっています。
これに対して、工事中にはその建物の中に存在しているけれど、建物が竣工した際には綺麗さっぱりなくなっているものがあります。

例えば工事中の建物でよく見かける、建物の外周を覆っている外部足場や飛散防止のネットなどは、施工の途中では必要ですが最終的にはなくなってしまうものです。
鉄骨など重量のあるものを所定の位置に運ぶ為のクレーンなども同じで、そうして考えていくと、最終的になくなってしまうものは結構多いことに気がつくと思います。

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そうした「工事の途中で必要になるけれど、建物が完成したら最終的にはなくなってしまうもの」全般を「仮設」と呼びます。
ちなみに仮設の意味は以下のような感じになっています。

仮設:必要に応じて仮に設けること

工事が完了した際には建物だけが残り、工事に必要だったものは全て撤去される訳ですから「仮設」という呼び方も何となくしっくりくるのではないでしょうか。

勢力の強い台風などが直撃して甚大な被害が出たりすると、住む場所がなくなった方の為に住宅が建てられて仮に住むことになりますが、これを「仮設住宅」と呼びます。
こうした住宅も、仮に住んでいる方が新しく住む家を見つけたら出て行くことになる訳で、一時的に住む住宅だから仮設住宅ということになります。

建物を建てる際に必要なものを必要な場所に設置していく事が「仮設」ですから、設計者ではなく施工者が色々な状況を考えながら計画していくことになります。
そうした計画は基本的に図面を作図して検討していくことになり、最終的にどのような仮設物を設置していくのかを示した図面を「仮設計画図」と呼びます。

最終的に撤去してしまうものですから、過剰なものを設置するとコストがかかりすぎてしまうので、出来るだけ簡単なものが望ましい、というのが施工者の正直な気持ちです。
とは言っても、必要なところに適切に設置されていないと工事が出来ない状態になるか、もしくは著しく工事の効率が落ちてしまい、結局はコストが嵩むことになってしまいます。

そのバランスを取りながら施工者は仮設を検討していくことになりますが、これは本当に施工者としての腕が試される部分だと思います。
結局は工事のある段階で撤去してしまうものですから、最終的に残るのは仮設物に関する請求書だけということになり、それが適切だったかの判断が難しいという部分もあります。

逆に考えると、最終的には形として残らないものですから、上手く計画していけば相当なコスト削減が出来る可能性もある訳です。
まあ大抵の場合は仮設関連に振り分けられている予算はあまり多くなくて、どう考えても足りないという状況が良くあるのですが…

それでも仮設計画の善し悪しによって工事の進行やコストに影響が出るのは間違いないですから、仮設計画図できちんと計画することは施工者として非常に重要な業務だと言えます。
また、工事計画の検討の為に作成するだけではなく、外部足場計画図や型枠支保工計画図など、一定の規模以上のものが法律で提出が求められている場合もあります。

企業として法律を遵守するのは当然の事ですから、検討と同時に適切な時期に提出をする為にも仮設計画図が必要になってきます。
そのあたりの図面をタイムリーに用意していくのは、他の業務もたくさんある中では結構大変なことなんですけど、役割を分担しながら進めていくしかありません。

現場には図面を作図する業務を専門としている人が、工事の規模にもよりますが何人か配属されますが、その全員が仮設計画を作図出来る訳ではありません。
現場がどのような状況になっているのかとか、仮設についての専門的な知識を持っていないと、なかなか作成は出来ないと思います。

そういう意味では、仮設計画図というのはちょっと特殊な図面と言えるのかも知れません。

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